お役立ちコラム
エコキュート交換のポイント
エコキュートを使っている方で「最近、お湯の温度が安定しない」「タンクから変な音がする」「もう10年以上使っている」
そんな症状が出ているご家庭では、そろそろエコキュートの交換タイミングかもしれません。
オール電化住宅をはじめ、省エネ性を重視するご家庭で広く普及しているエコキュートですが、設置から10年を超えると家電と同じで本体の劣化や部品の故障が発生しやすくなります。交換のタイミングを見誤ると、真冬の寒い日に突然お湯が出なくなったり、思わぬ修理費がかさんだりと、日々の生活に大きな支障をきたす可能性もあります。
ここではそんなエコキュートと給湯器などとのメリットデメリットや交換時期、選び方や取替相場、そして補助金や保証に関する情報をわかりやすくご紹介します。
エコキュートとガス給湯器との違い どんなメリット&デメリットがある?

エコキュートとガス給湯器は、どちらもお家のお湯を作る欠かせない設備ですが、仕組みやランニングコスト、設置環境などが大きく異なります。まずは、エコキュートの特徴を「メリット」と「デメリット」に分けて見ていきましょう。
エコキュートのメリット
最大の魅力は「ランニングコストの安さ」です。エコキュートは、空気の熱を使ってお湯を沸かす「ヒートポンプ式」の給湯機器で、ガス給湯器と比べて年間の光熱費を大幅に抑えることが可能です。とくに深夜電力を活用できる料金プランと組み合わせれば、さらにお得になります。
また、再生可能エネルギーの一部としても注目されており、環境負荷の低い給湯方式であることも強みのひとつ。災害時にはタンク内の貯湯を生活用水として活用できるなど、防災面でも心強い設備です。
エコキュートのデメリット
一方で、導入コストが高めなのがエコキュートの難点です。ガス給湯器の交換に比べ、初期費用が1.5~2倍ほどかかるケースもあり、光熱費シュミュレーションなどで光熱費がどれだけ浮くかなどを考えて検討する必要があります。
また、設置にはある程度のスペースが必要で、タンクやヒートポンプユニットを置く場所が確保できないと設置が難しい場合があります。さらに、沸き上げ方式のため「使う直前にお湯を沸かす」ガス給湯器と違い、貯湯タンクの容量に制限があるため、使いすぎるとお湯切れの可能性がある点も把握しておくべきポイントです。
エコキュートの寿命は約10年!交換の3つのタイミングに注意
エコキュートは高効率で環境に優しい給湯システムですが、家電製品と同じく「寿命」があります。一般的にエコキュートの耐用年数は約10年。完全に故障する前に適切なタイミングでの交換を検討することで、急なお湯切れや思わぬトラブルを未然に防げます。以下に、交換を検討すべき3つのサインをご紹介します。
エコキュートの使用を開始して8年以上が経過している
エコキュートは使用開始から8年を超えた頃から、経年劣化による不具合が徐々に増えてきます。使用頻度や設置環境などにもよりますが、タンクの配管部やヒートポンプユニットの部品が劣化し、突然の故障につながるケースも多く見られます。とくに冬場に故障すると最短で工事を契約しても取り付けまでの間お湯が出ない生活送らないといけません。生活に大きな支障が出るため、10年を迎える前に交換の検討を始めるのが賢明です。
故障が多い・エラーコードが頻発している
「給湯温度が不安定」「追い炊きができない」「エラー表示が頻繁に出る」などのトラブルが続くようであれば、すでに機器の寿命が近づいている可能性が高いです。修理で一時的に使えるようになっても、また別の部分の修理が必要になったりして、何度も修理費がかかることも少なくはありません。結果すぐに本体まるごと新しいものを交換することになるのであれば思い切って新品へ交換した方がトータルコストを抑えれるでしょう。
保証期間が終了している
メーカー保証や延長保証が切れてしまった後は、いざという時の修理費用がすべて自己負担になります。故障リスクの高まる8~10年以降に保証が切れていると、不安が残るのは当然です。交換のタイミングとしては、保証期間の終了をひとつの節目ととらえるのも良いでしょう。とくに10年以上使用しているエコキュートは、突然動かなくなる前に交換を済ませておくと安心です。
エコキュート交換で失敗しないための選び方
エコキュートは高価な設備だからこそ、慎重にご家庭に合った商品を選びましょう。ライフスタイルや設置場所、環境をよく考慮して、自分たちに合った製品を選ぶことが大切です。ここでは、交換時に押さえておきたいポイントをご紹介します。
予算に合わせて無理なく決める
エコキュートの価格帯は、本体のみで20万円台〜50万円台まで幅広く、工事費込みだと総額で30万〜70万円程度が相場です。高機能なモデルはいろいろな機能がついていてとても魅力的ですが、すべての機能が必要とは限りません。自分に必要な機能を見極め、予算内で納得のいく機種を選ぶことが、失敗しない第一歩です。
設置場所で選択肢を絞る
エコキュートは「貯湯タンクユニット」と「ヒートポンプユニット」の2台構成です。意外と場所を取るため、設置スペースの広さや搬入経路の確認が重要です。狭小地や集合住宅の場合は「薄型タイプ」や「スリム型」など、設置条件に合ったモデルから選ぶようにしましょう。既存取り付けられている商品に一番近いサイズであれば取り付けれる可能性が高いです。
家族構成に合わせたタンク容量を選ぶ
エコキュートはお湯を貯めて使う仕組みのため、タンクの容量選びがとても大切です。一般的な目安としては、以下のとおりです。
| 家族人数 | 推奨タンク容量 |
| 2〜3人 | 300Lクラス |
| 3〜4人 | 370Lクラス |
| 4〜5人 | 460Lクラス |
| 5人以上 | 550Lクラス |
同時にどれだけお湯を使用するか、生活パターンや使用量によっても変わりますので,
キッチンでお皿を洗う時間と時間がかぶったり、お風呂の「食洗機や洗濯でお湯を多用する」などの使用スタイルも考慮しましょう。
地域に合ったエコキュートを選ぶ
寒冷地では凍結対策が施された「寒冷地仕様」タイプのエコキュートが必要です。逆に、温暖地域であれば一般仕様のモデルを選びましょう。エリアに合わない製品を選ぶと、冬場に故障しやすくなったり、電気代が無駄にかかる可能性もあるため、地域特性はしっかり考慮しましょう。
人気メーカーと人気商品の特徴を押さえる
主なエコキュートのメーカーはパナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナなどがあり、それぞれに特徴があります。
・パナソニック 省エネ性能と機能性が高く、スマートHEMS連携も可能。
・三菱電機 タンクの清潔さや湯切れしにくい設計が魅力。
・ダイキン 静音性に優れ、コンパクト設計のモデルも豊富。
・コロナ 寒冷地に強く、リーズナブルな価格帯も多い。
メーカーごとに得意な分野や特徴が異なるため、各社の強みを比較しながら、自分たちのニーズに合った商品を選ぶとよいでしょう。
エコキュート交換の流れは?その日のうちにお湯は使える?
エコキュートの交換は「設置するだけ」と思われがちですが、実際には事前準備や確認作業も多く、スムーズにいくかどうかは段取りにかかっています。ここでは交換の流れや、工事にかかる時間、お湯が使えるようになるタイミングについて、リフォーム業者の視点でわかりやすくご紹介します。
エコキュート交換の流れ

基本的なエコキュート取替リフォームの流れは以下の通りです。
STEP1 現地調査・ヒアリング
既存設備の配管や電源位置、設置スペースや搬入経路などの採寸などをし、お客様の希望に合った商品の選定、必要部材があるかどうかを確認し工事内容も決めていきます。
STEP2 お見積もり・ご契約
商品・工事内容・金額・工期などを提示し、内容に納得いただければ契約に進みます。
STEP3 商品の手配・工事日の調整
商品の納期を確認しながら、工事日を決定。マンションなどの場合はマンションの工事申請や天候などにも配慮します。
STEP4 既存エコキュートの撤去
古い本体とタンクを取り外し、必要に応じて配管や電気の工事も並行して行います。
STEP5 新しいエコキュートの設置・接続
配管や電源の位置を調整しつつ、新しい機器を設置。水道・電気・給湯系統をつなぎ直します。
STEP6 試運転・操作説明
問題なく動作するかを確認後、使い方や注意点、保証期間などをご説明。これで交換作業は完了です。
エコキュート交換工事にかかる時間
設置環境や配管の状態にもよりますが、交換作業は一般的に4〜6時間程度で完了します。朝から作業を始めれば、夕方までには完了するケースがほとんどです。ただし、配管の劣化で配管工事が別途必要になったり、や設置場所が狭い場合は搬入に時間がかかったりします。
工事開始から入浴できるようになるまではどのくらい?
お湯はその日のうちに使えるようになるケースが多いですが、タンクへのお湯張りには時間がかかる点にご注意ください。370Lタンクであれば、満タンまでに約2〜3時間かかることもあります。
また、貯湯式のエコキュートはお湯をためてから使う仕組みのため、工事が終わっても翌朝まで使えない場合もあるのが難点。冬場などでお湯をすぐに使いたい方は、「昼間満タンモード」や「急速沸き上げ機能」付きのモデルを選ぶと安心です。
エコキュートの交換費用の相場は?電気温水器・ガス給湯器とも比較
エコキュートへの交換を検討する際に、最も気になるのが「どれくらい費用がかかるのか?」という点です。給湯器の種類や既存設備の状況によって、工事費用は大きく変わります。ここでは代表的な3つのパターンごとの費用相場をご紹介します。
エコキュートからエコキュートへの交換相場
すでにエコキュートを使っているご家庭で、同じタイプの機種に交換するケースは最も工事がスムーズです。既存の基礎や配管・電源をそのまま活用できる場合が多いため、工事費用も比較的抑えられます。
| 内容 | 相場 |
| 本体価格 | 約25万〜40万円 |
| 工事費 | 約10万〜15万円 |
| 合計 | 約35万〜55万円 |
もちろん、タンクの容量や機能(フルオート・耐塩害仕様など)によって価格は上下しますが、基本的にはこの範囲に収まるのが一般的です。
ガス給湯器からエコキュートへの交換相場
ガス給湯器からエコキュートへ切り替える場合、給湯方式や設置箇所が異なるため、電気工事や給水工事、基礎工事が必要になります。特に屋外にタンクを設置するスペースの確保がポイントとなります。
| 内容 | 相場 |
| 本体価格 | 約25万〜40万円 |
| 工事費
(電気工事・基礎含む) |
約15万〜25万円 |
| 合計 | 約40万〜65万円 |
また、200Vの専用回路が必要になるため、分電盤に空きがない場合はの工事が発生するケースも。費用を抑えたい場合は「電気工事費込み」のパックプランなどを検討するのも有効です。
電気温水器からエコキュートへの交換相場
電気温水器をお使いのご家庭では、電源や貯湯タンクの基本仕様が似ているため、比較的工事はシンプルです。ただし、配管の取り回しや設置スペースによっては各工事調整が必要になる場合もあります。
| 内容 | 相場 |
| 本体価格 | 約25万〜40万円 |
| 工事費 | 約10万〜20万円 |
| 合計 | 約35万〜60万円 |
同じ電気式とはいえ、エコキュートはヒートポンプを使うため、設置音の配慮や風向きの調整なども視野に入れる必要があります。
相場の目安を把握しつつ、現地調査で正確な見積もりを
あくまで上記は一般的な目安であり、実際の工事費用は現地の状況次第で増減します。概算ではなく、プロに現地調査をしてもらい 設置スペースの広さ、既存の設備の状況 電源や配管の状態、地域の電気工事条件などを事前に確認し、見積もりをだしてもらうことが重要です。
ワーキング・ビーでは、現地調査・お見積もりは無料で承っております。ご予算や設置環境に合わせたベストなプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
エコキュート交換費用を抑えるための5つのポイント
エコキュートは長期的に光熱費を抑えられる一方、初期費用は比較的高めです。だからこそ、交換の際には「費用をどれだけ無理なく抑えられるか」がポイントとなります。以下に、実際にリフォーム現場でお客様によくお伝えしている、5つの節約ポイントをご紹介します。
機能・容量は最適なものを選ぶ
ハイスペックで大容量なエコキュートほど価格は高くなりますが、家族構成や生活スタイルに見合わない機能やサイズはムダな出費につながります。例えば4人家族であれば370Lクラスがよく使われます。特別タンクの容量を増やさないといけない理由がない限りそれ以上の大きなタンクを選ぶ必要はありません。また、フルオートかセミオートかも機能差とコスト差に注目して選びましょう。
保証やアフターフォローに注意
よくリフォームの失敗談としてお客様から聞くお話は「安い業者を選んだけど、設置後のトラブル時に対応してもらえなかった…」という声です。初期費用を抑えるために保証なしの業者を選ぶと、将来的に修理費や交換費用が発生し、結果的に高くついてしまうケースもあります。商品はメーカー保証になりますが、工事保証も確認しておきましょう。
火災保険の条項をチェック
実は「雷による故障」など、自然災害による給湯器の破損が火災保険の対象となることがあります。火災保険の補償内容によっては、交換費用の一部が補償されるケースもあるため、まずは契約中の保険内容を確認してみましょう。思いがけないところで出費を抑えられるかもしれません。
原則DIYは行えないことを理解しておく
給湯設備の設置には「電気工事士」などの国家資格が必要です。機器を安く仕入れて自分で取り付ける…ということは基本的に不可能で、仮に行ってしまうと火災・水漏れ・保証対象外など重大なリスクにつながります。逆に言えば、DIYではなく資格を持ったプロに任せることが、後々のトラブルや費用増を未然に防ぐ一番の節約策なのです。
利用できる補助金がないか探す
近年、エコキュートは「省エネ設備」として国や自治体の補助金対象になることが増えています。たとえば「給湯省エネ事業」や「子育てエコホーム支援事業」では、条件を満たせば数万円〜10万円前後の補助を受けられることも。補助金は年度ごとに内容が変わるため、リフォーム会社や自治体の窓口に確認して最新情報をチェックしましょう。
エコキュート交換の業者選びの注意ポイント
エコキュートの交換は、専門的な知識と施工技術を要するリフォームです。そのため、「どの業者に依頼するか」が成功・失敗の分かれ道になります。価格だけでなく、工事の質や営業マンの対応の速さ、工事後の対応などの安心感が大切です。ここでは、業者選びで失敗しないために押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
エコキュート専門の修理・交換業者を選ぶ
まず大前提として、「エコキュートに精通しているか」は非常に重要です。住宅リフォームでも内装や外装工事がメインの工事業者より設備や電気工事の実績が多い業者がいいでしょう。専門知識が浅いと適切な機種提案がされなかったり、商品の仕入れが高めの場合も。設置後の不具合に迅速に対応できるかも選ぶポイントです。
見積もりの中身・追加費用の有無を確認する
「見積もりは安かったけど、後から高額な追加費用が発生した」というトラブルは、給湯器の交換でも少なくありません。見積書をもらったら、機器本体・設置工事費・撤去処分費・配管部材・電気工事費などが明記されているかを必ずチェックしましょう。「工事一式」とだけ書かれた不明瞭な見積もりには要注意です。工事費用にどこまで入っているかの確認はしっかりしておきましょう。
対応エリアで選ぶ
エコキュートの工事は設置後のアフター対応が大切です。万が一の故障や不具合の際にすぐ駆けつけてもらえるよう、自宅のあるエリアに対応している業者かどうかを確認しましょう。特に、インターネットで検索してヒットする格安業者の中には、地元から遠く離れた営業所が拠点の場合もあるため要注意です。
施工実績を確認する
ホームページや口コミを通じて、実際の施工事例を確認するのも重要なポイントです。設置の難しい場所や古い設備からの交換実績が豊富な業者であれば、さまざまなケースに柔軟に対応してくれるでしょう。また、施工写真だけでなく口コミの評価やどのような工事をメインに行っているのかを調べてみましょう。
まとめ
エコキュートは、ランニングコストが抑えられることや災害対策などのメリットからエコキュートを選ばれる方が増えてきています。
ただし、寿命は約10年とされており、使用年数の経過や故障、保証期間の切れなどをきっかけに、計画的な交換が求められます。
給湯設備は家族構成や利用方法に大きな関係があり、10年という年月とともに家族構成の変化や生活リズムの変化があれば光熱費シミュレーションなどから見直すことも必要になります。さらに、費用や性能だけでなく、施工後のサポート体制や補助金の活用可否も含めて、総合的に判断することが失敗しないポイントになります。
ワーキング・ビーでは地域密着の安心対応と明朗な価格提示で、初めてのエコキュート交換でも不安なくお任せいただける体制を整えております。現地調査・見積もりは無料ですので、「そろそろ交換かな?」「今すぐではないがどれくらいかかるか教えてほしい」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。快適で経済的、そして安心できるエコキュート交換リフォームを、一緒に実現しましょう。

